12月20日に横綱審議委員会(横審)の臨時会合と、日本相撲協会の臨時理事会が行われました。
八角理事長は、臨時理事会後の会見で、横綱・元日馬富士の貴ノ岩関への暴行事件に居合わせた2人の横綱、
白鵬と、
鶴竜の処分について発表しました。
どのような処分だったのか?両横綱の引退はあるのか?
貴ノ岩の証言から、はじめから貴ノ岩へ詰めるための飲み会だったのでしょうか?
白鵬と鶴竜の給料減額処分は甘すぎる?!
臨時理事会後の八角理事長が会見で、事件現場に居合わせた横綱白鵬と鶴竜への処分内容を発表しました。
まず白鵬については、
来年1月の給与の全額を不支給、2月の給与を50%カットとします。つまり、白鵬は給与無しで初場所に出場することになります。翌月の2月の給与は半分とします。
引用元:日刊スポーツ
次に鶴竜については、
来年1月の給与の全額を不支給としました。
引用元:日刊スポーツ
給与に関してはこのようになりました。
両横綱の処分理由については、
処分理由は、最高位の横綱でありながら、目の前で起きた同じ横綱の暴力を防ぐことができなかったことにあります。白鵬は第一人者でありながら、暴力を防げず、大相撲の信用を失墜を招きました。その責任は軽くないと考えました。
引用元:日刊スポーツ
しかし、鶴竜は白鵬に比べ責任の程度は若干軽いということで、給与減額の面で少し区別がされているようですね。
給与カットももちろんキツい処分であることは間違いないです。白鵬は初場所を給与なしで挑むことになるんですから。
しかし、起こったのは暴力事件だということを忘れてはいけません。
1人の力士が、大怪我を負わされたんです。
元日馬富士を含め3人の横綱がいたにも関わらず、ひどい暴力事件が起こってしまったことは、もっと何らかの処分があってもいいのではないかと感じます。
白鵬と鶴竜の引退はあるか?
給与減額処分が決まった白鵬と鶴竜の両横綱ですが、今のところ引退は発表されていません。
しかし、あれほど貴乃花親方が拒否をしていた事情聴取が、12月19日に貴ノ岩へ行われていたそうで、事件当時のあらゆることについて明らかになってきました。
白鵬の説教が一段落ついた後に操作をしたと考えており、「日馬富士がどうしてこのような仕打ちをするのか理解できなかった」と考え、「その場にいた者がもっと早く制止してくれればよいのに、なぜ誰も止めてくれないのか」とも思っていたことが報告されている。
引用元:デイリー
横綱3名を含め、他にも同席していた人は何人もいるはず。止められなかったことが悔やまれますね。
自分に対する説教が終わった後、白鵬や日馬富士が別の話をしていた際に、ラインを受信したので返信したに過ぎず、特に礼を失する行為をしたわけではなく(中略)傷害を負わされるような理由は全くないものと考えている」とまとめられた。ただ、日馬富士の引退は「望んでいたわけではなかった」とも聴取で述べたとしている。
引用元:デイリー
今まで報道されていたことと食い違っていますよね。
説教中にスマホをいじっていたわけでなく、話が一段落し、白鵬と日馬富士が別の話をしていた際にスマホを見ていたということなので、なぜ日馬富士がここまで暴力を振るうことになってしまったのかが理解できませんね。
暴行から一夜明けた10月26日に貴ノ岩が自分の非礼が原因だったと日馬富士に謝罪しているが、関係者からの助言によるもので、本人が納得したわけではなかったことも盛り込まれた。当初は師匠の貴乃花親方に頭部のけがのことを「酒を飲んで階段から落ちた」と報告していたが、騒ぎを大きくしたくないと考え、また告げ口することが「男らしくない」と考えたからだったとしている。
引用元:デイリー
ここはかなり貴ノ岩の胸の内が語られている気がしますね。
横綱から受けた仕打ち。我慢すべきか、親方に言うべきか・・・でも言ったら「告げ口」みたいで卑怯なのでは?と1人悩んでいたのでしょうか?
今回の報道でやはりネット上で、白鵬を始めとした酒席に同席していたメンバーに対しても批判の声が挙がっています。
「日馬富士の暴行を止めなかった白鵬や鶴竜も暴行していたのと同じ。日馬富士と同じに引退勧告相当だと思う」
「集団リンチだね。状況を想像すると苦しくなる」
「非がないのに一方的に暴行を受けて、誰も止めなかった。中間報告とまるで違うじゃないか」
などなど、今まで明らかにされてきた話と食い違いがあることや、2人の横綱に対する不信感もあらわになっているようです。
貴ノ岩をはじめから殴るつもりだった?
ネットでは事件当時の酒席で貴ノ岩を隅に座らせ、その周りを横綱3人が囲むかたちで座っていたという情報もあります。
モンゴル人力士の飲み会である、モンゴル互助会での八百長打ち合わせについて、貴ノ岩がきっぱりと断ったという話もあるそうなので、モンゴルメンバーにとっては貴ノ岩は非常に難しい存在であったことでしょう。
酒席での貴ノ岩の席順から見て、はじめから貴ノ岩に一喝するつもりではあったことは大いに考えられますね。
まとめ
モンゴル出身力士による、しかも当事者は全力士の手本になるべき横綱が関与しているとだけあって、相撲ファンにとっては悲しい以外の言葉も見つからない事件です。
一部のモンゴル人力士がこのような事件を引き起こすことによって、全ての外国人力士へのイメージが悪くなります。これはまずいことです。
日本人力士だけでは大相撲は盛り上がりません。外国人力士がいることも非常に大事な事なのです。
これは日本の相撲界にとっても、相撲を国技とする日本全体のイメージにもマイナスです。
そのためにも真実を明らかにして、それ相応の処分を課すべきだと思います。